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アイリーア®8mgによる治療法

糖尿病網膜症に伴う糖尿病黄斑浮腫(むくみ)の原因には、VEGF(ブイイージーエフ)という物質があります。アイリーア®8mgはVEGFのはたらきを抑える作用を持つ、抗VEGF薬といわれるお薬のひとつです。アイリーア®8mgを目の中に注射することで、網膜のむくみを減らします。

糖尿病黄斑浮腫:滲出型加齢黄斑変性のイメージイラスト

治療のスケジュール

アイリーア®8mgは病院で目に注射してもらうお薬です。
まず、4週ごとに1回、通常、連続3回の注射を行います。
その後は定期的に経過観察を行いながら、通常、16週ごとに1回、治療を続けます。
なお、治療の間隔は症状に応じて調節される場合があります。担当医の指示に従って、治療を受けてください。

糖尿病黄斑浮腫:アイリーア®8mgによる治療のスケジュールのイラスト

アイリーア®8mgの投与方法
(治療当日のながれ)

アイリーア®8mgは、点眼で消毒・麻酔した後、白目の部分から目の中心の「硝子体(しょうしたい)」という部分に向けて注射します。麻酔が効いている状態では、痛みはほとんどありません。

※硝子体内注射
眼内に直接薬剤を投与することで全身的な副作用のリスクを軽減し、眼内の病変に対してより強く治療効果を引き出すことを目的としています。

アイリーア®8mgによる治療法:硝子体内注射のイラスト

アイリーア®8mgの投与方法

糖尿病黄斑浮腫:アイリーア®8mgによる投与方法の流れのイメージ図

アイリーア®8mgによる治療前の注意

注射前の確認事項

アイリーア®8mgは医師が目に注射するお薬です。注射に際し、消毒薬、麻酔薬、抗菌薬などを使います。
今までに、お薬や検査などでかゆみ、発赤などのアレルギー症状を起こしたことがあれば、あらかじめお伝えください。

アイリーア®8mgによる治療後の注意

アイリーア®8mgによる治療後に次のような症状が起きた時には、感染症がうたがわれることがありますので、すぐに担当医に連絡しましょう。

糖尿病黄斑浮腫:アイリーア®8mgによる治療法:治療後の注意

目のごろごろ感を感じることがあります。時間がたてば、気にならなくなりますが、続くときには、病院にご連絡ください。

目にかゆみや痛みなどの不快感があっても、手でこすらないでください。

かすんで見えることがあります。回復するまで機械類の操作や自動車などの運転は控えてください。

洗顔、入浴、洗髪の開始時期については、担当医の指示に従ってください。

糖尿病黄斑浮腫:アイリーア®8mgによる治療法:治療後の注意のイラスト

アイリーア®8mgの副作用について

日本を含む世界各国で実施された糖尿病黄斑浮腫(おうはんふしゅ)の患者さんを対象とした臨床試験では、491例中57例(11.6%)に副作用(投与手技に関連するものを含む)が認められました。主な副作用は、結膜出血15例(3.1%)、眼痛、硝子体(しょうしたい)浮遊物が各8例(1.6%)、眼圧上昇7例(1.4%)でした。
日本人の患者さんだけをみると、54例中6例(11.1%)に副作用が認められ、結膜出血2例(3.7%)、眼痛、眼部不快感、点状角膜炎、眼圧上昇が各1例(1.9%)でした。

糖尿病黄斑浮腫:アイリーア®8mgによる治療法:副作用の表

(  ) 内は日本人症例

薬剤を目に注射するときやその後に、細菌などが目の中に入ることがあります。そのような場合、強い炎症(眼内炎)が起こると視力障害の原因となることがあります。

国内外の臨床試験で、脳卒中が報告されています。以前に、脳卒中または一過性脳虚血発作(いっかせいのうきょけつほっさ)を起こしたことのある方は、担当医にお知らせください。

上記の眼内炎、脳卒中のほかに、眼圧上昇、硝子体剝離(しょうしたいはくり)、外傷性白内障、網膜出血、網膜色素上皮裂孔(れっこう)、硝子体出血、網膜剝離、網膜裂孔、網膜色素上皮剝離があらわれることがあります。

アイリーア®8mgによる治療後、からだに何か異変を感じた場合は(いつもと違うと感じたら)、すぐに担当医にご連絡ください。